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表彰式のスライド作成マニュアル|構成・デザイン・おすすめツールを解説

印象的な表彰式を演出するには、スライド資料が欠かせません。受賞の瞬間に魅力的なスライドが映し出されることで、会場の一体感が高まり、受賞者にとって忘れられない時間になります。一方で、不慣れな方にとってはハードルが高いと感じられる作業かもしれません。

本記事では、表彰式のスライドを作成するメリット、基本構成、作成手順、デザインのコツ、おすすめツールを紹介します。

表彰式のスライドを作成するメリット

表彰式にスライドを取り入れるメリットは、情報を視覚的にわかりやすく伝えられることです。受賞者の実績・功績をスライドに表示することで、会場全体へ共有しやすくなり、参加者の納得感や一体感も高まります。

また、写真や図・グラフを活用して受賞理由を具体的に示すことで、実績・功績の価値がより伝わりやすくなり、表彰の瞬間をドラマチックに演出できます。背景写真やメッセージを添えるだけでも、感動を引き出しやすくなり、参加者の満足度向上につながります。

さらに、スクリーン表示は「音が聞こえづらい」、「会場が広い」といった環境でも内容を全員に届けやすい点もポイントとなります。

表彰式の基本構成と必要なスライド

ここからは、一般的な表彰式の基本構成と、それに合わせて準備しておくべきスライドの種類について解説します。各セクションにふさわしいスライドを用意することで、情報伝達だけでなく、ストーリー性や視覚的な特別感を演出できます。スライドと進行を組み合わせることで、参加者の理解度が高まり、記憶に残る表彰式を実現できるでしょう。

表紙に関するスライド

表紙には、式典名、開催年度、企業ロゴなどの基本情報をまとめ、参加者の視線をスクリーンへと自然に誘導させる役割を持ちます。

<入れる要素の例>

  • 「20××年度 ○○社 表彰式」などの表彰式タイトル
  • ロゴ、ブランドカラー
  • 会場写真やテーマに沿った背景デザイン

目次に関するスライド

目次に関するスライドは、表彰式全体の流れを示す役割を持ちます。表彰式の流れが明確だと、参加者の集中力が途切れにくく、司会者もスムーズに進行できます。

<入れる要素の例>

  • 開会の挨拶
  • 受賞者発表
  • 表彰
  • 受賞者のスピーチ
  • 代表者の挨拶
  • 記念撮影
  • 閉会の挨拶

賞の名称に関するスライド

賞に関するスライドを表示することで、受賞者に感動を与え、表彰式を盛り上げることができます。

<入れる要素の例>

  • MVP賞
  • 最優秀社員賞
  • 新人賞
  • 特別貢献賞

賞の説明に関するスライド

続いて必要になるのが、賞の内容を示すスライドです。たとえば「特別貢献賞」と聞いても、誰がどの基準で選んでいるのかが参加者に伝わらない場合があります。賞の説明スライドには、受賞理由を理解してもらうための下地をつくる役割があり、参加者の納得感を得やすくなります。さらに、選考基準を明確に示すことで、表彰制度の透明性と公平性を保つことにもつながります。

<入れる要素の例>

  • 賞の目的
  • 受賞者を選ぶ際の評価ポイント
  • 過去の受賞者の傾向

受賞者紹介に関するスライド

受賞者紹介に関するスライドには、受賞パートの中でも特に注目が集まります。写真・氏名・所属先・役職などの情報を漏れなく掲載し、参加者が受賞者をひと目で認識できるようにします。どのような業務を担当している人物なのかを短く補足すると、理解がさらに深まります。

<入れる要素の例>

  • 顔写真
  • 氏名・所属先・役職
  • パーソナル情報

受賞理由・成果に関するスライド

受賞理由・成果に関するスライドは、実績・功績を具体的に伝えるために欠かせません。数値や成果を視覚的に示せるため、参加者の納得感が高まり、受賞に説得力を持たせることができます。グラフや現場写真を取り入れると、受賞理由がより伝わりやすくなり、会場の空気も自然と盛り上がります。

<入れる要素の例>

  • 実績・功績
  • 具体的な内容

祝福メッセージに関するスライド

祝福メッセージに関するスライドには、受賞者の上司や部下からの言葉を記載します。祝福の気持ちを参加者全員で共有でき、表彰式を盛り上げる効果があります。

<入れる要素の例>

  • 上司からのメッセージ
  • 部下からのメッセージ
  • 顧客からのメッセージ

締めに関するスライド

締めに関するスライドには、全体観のある情報を載せます。たとえば、集合写真や来年に向けたメッセージなどを背景に配置すると、式典全体の一体感や温かい雰囲気を最後まで維持でき、参加者の記憶に残りやすくなります。

<入れる要素の例>

  • 集合写真
  • 来年に向けたメッセージ

表彰式スライドを作成する手順

表彰式のスライドは、全体の流れに沿って段階的に準備を進めることで、見やすく完成度の高い資料に仕上がります。以下では、初めてスライドを作る担当者でも迷わず進められるよう、作成フローをステップごとに解説します。

目的・テーマを整理する

スライドづくりの最初のステップは、イベント全体の目的やテーマを明確にすることです。目的が決まっていないと、スライドのトーンや構成がぶれて統一感のない資料になる可能性があります。

たとえば、感動的な雰囲気にしたい場合は、人物の表情が見える写真や象徴的な風景など、インパクトのあるビジュアルを中心に構成します。一方、成果をしっかり伝えたい場合は、数値やグラフを大きく扱い、事実ベースの情報が伝わるレイアウトにするのが効果的です。テーマによって適したデザインが変わるため、最初の段階で方向性を決めておく必要があります。

<整理しておきたい項目>

  • 式典の目的
  • スライドを作成する目的
  • 全体のテーマ・トンマナ
  • 伝えるべき情報

素材と情報を集める

次に、スライドを作るために必要な情報と素材を集めます。データや写真がそろっていると、後の作業がスムーズになり、スライド全体の質の向上にもつながります。

<集めておきたい素材>

  • 受賞者の写真
  • 基本プロフィール(氏名・所属・役職)
  • 受賞理由・成果データ
  • 各賞の説明文
  • 開会挨拶・閉会挨拶用のメッセージ
  • プログラム内容
  • 当日のタイムスケジュール

スライドの構成を決める

必要な情報がそろったら、次に構成を決めます。構成を明確に決めていないと、内容がぶれやすくなります。構成を作成してから各スライドを作成しましょう。

テンプレートを選ぶ

構成が決まったら、次にデザインテンプレートを決めます。テンプレートとは、あらかじめレイアウトや配色が整えられたスライドの雛形のことです。テンプレートを活用することで簡単に統一感のある質の高いスライドを作成することができます。

表彰式のスライドは「写真」と「短い文章」が中心になるため、余白が多く、視認性の高いシンプルなレイアウトが適しています。背景が派手なデザインを選ぶと文字が読みづらくなるため、落ち着いた色味のテンプレートを選ぶとよいでしょう。

<テンプレート選びのポイント>

  • 企業カラーが反映されているか
  • 見出しサイズ・フォント・色に統一性があるか
  • 写真を大きく配置できるレイアウトがあるか
  • 背景が派手すぎず、文字の読みやすさが確保されているか

スライドを作成する

テンプレートに沿って、スライドを作成していきます。スライドを作成する前に必要な要素と記載する情報を整理し、漏れなく記載しましょう。

読みやすさ・わかりやすさをチェックする

表彰式では、会場の広さや照明の当たり方によってスライドが見えにくくなる場合があります。そのため、文字の大きさや色のコントラスト、写真の明るさなどを事前にチェックし、読みやすさ・わかりやすさを確認することが重要です。

特に文字サイズは「後方の席から読めるか」を基準に設定するのがポイントです。背景と文字色が似ていると視認性が大きく落ちるため、白地に黒などのコントラストが明確な配色が適しています。

投影テスト・リハーサルを行う

最後に、実際に本番で使用する機材を用いてスライドを投影し、司会者や運営スタッフと合わせて動作確認を行います。ページ送りのタイミング、アニメーションの挙動、受賞者の登壇タイミングとの一致など、ミスが起こりやすいポイントを事前にチェックしておきましょう。

また、音響や照明との兼ね合いによってスライドが見えづらくなるケースもあるため、会場の明るさやスクリーンの位置も含めて最終調整を行うことが重要です。リハーサルを丁寧に行うことで、式典全体の完成度が大きく向上します。

スライドのデザインを見やすくするポイント

表彰式のスライドは、読みやすさと視線の流れを意識したデザインが重要です。複数の情報が同時に映し出される場面でも、参加者が迷わず理解できるよう、視覚的に整理されたレイアウトが求められます。以下では、表彰式のスライドをデザインする際に押さえておきたいポイントを紹介します。

1スライド1情報でまとめる

スライドは、ひと目で内容を把握できることがもっとも重要です。情報を詰め込みすぎると視線が散り、読まれない原因になります。原則として「1スライドには1つの情報」だけを載せ、説明が必要な場合はスライドを分ける方が効果的です。

読みやすいフォントと文字サイズを使う

文字は「会場の後方から見えるサイズ」を基準に設定します。一般的には、タイトルは36pt以上、見出しは24pt以上、本文は18pt以上が目安ですが、大規模会場ではさらに大きくする必要があります。また、フォントは視認性の高いゴシック体を使用すると読みやすく、太字を部分的に使うことで重要箇所を強調できます。

写真の明るさと余白を調整し、視線の流れをつくる

表彰式では受賞者の写真を使う場面が多いため、暗すぎる・解像度が低い写真は使わず、明るさと色調を揃えることで統一感を出します。写真の周りには余白をしっかり取り、視線が自然に受賞者へ向かうレイアウトを心がけましょう。余白は「デザインの空白」ではなく、読みやすさを高めるための要素として活用するのがポイントです。

色づかい・フォント・レイアウトを統一する

スライドごとに色味やフォントがバラバラだと、全体が雑然として見えてしまいます。企業カラーをベースにしつつ、見出しのフォントや配置位置、余白の取り方を統一すると、資料全体にプロフェッショナルな統一感が生まれます。アクセントカラーは最低限に抑え、コントラストのはっきりした配色を選ぶことで、情報がより明確に伝わりやすくなります。

受賞者紹介スライドは情報の優先順位を明確にする

受賞者紹介スライドでは、特に「写真」「名前」「所属先・役職」の順に視線が流れる構造が理想的です。名前は大きめ、所属・役職は簡潔にまとめ、写真とのバランスをとることで見やすさが向上します。受賞者ごとに写真サイズやレイアウトが異なると雑然としてしまうため、統一したフォーマットを用意して差し込むだけの形式にすると制作効率も高まります。

表彰式に使えるスライド作成ツールの選び方

表彰式のスライドは、ツールによって作業効率や仕上がりが大きく変わります。以下では、ツール選びのポイントを紹介します。

操作しやすく、誰でも使えるか

操作がわかりやすく、直感的に編集できるツールを選べば、担当者がスライド作成に不慣れな場合でも、高品質な資料を短時間で仕上げられます。また表彰式の準備では、受賞者名・役職・受賞理由などが直前になるまで決まらない場合もあります。そのため、内容の差し替えやレイアウト調整が簡単で、誰でも扱いやすいツールを選ぶことが重要です。

テンプレートやデザイン素材が豊富か

テンプレートが豊富なツールを選べば、短時間で見た目の整った資料を作れます。表彰式はスライドの枚数が多くなりやすいことが特徴です。あらかじめ完成度の高いテンプレートが揃っているツールであればデザインを考える負担が減り、統一感のある資料を効率よく作成できます。

他者と共有しやすいか

複数人で共有・編集できるツールであれば、最新データへ即時に更新でき、作業を分担することができます。社内でのアクセス権限設定やリアルタイム共同編集が可能かどうかを確認し、ツール選定の際の参考にしましょう。

表彰式のスライド作成ツールおすすめ3

表彰式のスライド作成は、ツールによって作業効率と仕上がり品質が大きく変わります。以下では、初心者でも扱いやすく、表彰式に活用しやすいスライド作成ツールを3つ紹介します。

PowerPoint

PowerPointは、もっとも一般的に使われているスライド作成ツールで、表彰式の資料作成にも非常に適しています。テンプレートの種類が豊富で、画像加工・図形編集・アニメーションなどの機能が充実しており、細部まで作り込みたい場合にも柔軟に対応できます。社内でも広く利用されているため、企画担当・人事・役員チェックなど複数部署で資料を扱う場合でも共有がスムーズです。

<おすすめポイント>

  • 社内で共有しやすい
  • 表彰式に適したフォーマルなテンプレートが多い
  • レイアウト調整が細かく行える
  • 動画・BGMの挿入もスムーズ

Googleスライド

Googleスライドは、クラウド上で動作するプレゼンテーション作成ツールです。Googleアカウントがあれば誰でも利用でき、PowerPointとの互換性が高いため、既存資料の編集もしやすい点が特徴です。操作性がシンプルで、ブラウザ上でそのまま作業できるため、スライド作成に慣れていない担当者でも使いやすく、複数人での同時編集にも対応しています。また、GoogleのAIサービス「Gemini」と連携すれば、スライド構成案の生成や、原稿案の作成補助なども受けられるため、作業効率を大きく高められます。

<おすすめポイント>

  • PowerPointとの互換性が高い
  • 複数人で同時に編集でき、社内での共有がスムーズ
  • クラウド保存でデータ紛失リスクが少ない
  • AIと連携すれば、画像やスライドを自動生成できる

Canva

Canvaは、初心者でも直感的にスライドを作成できるクラウド型デザインツールです。テンプレートの種類が豊富で、写真や図形の配置もドラッグ&ドロップで簡単に行えます。AIによるデザイン調整機能も使えるため、短時間で統一感のあるスライドを仕上げられます。複数人で同時に編集でき、完成したスライドはパワーポイント形式でダウンロードできるなど、用途に合わせて柔軟に運用できる点も魅力です。

<おすすめポイント>

  • テンプレートが豊富で、デザイン性の高いスライドが簡単に作れる
  • 写真加工や動画追加がスムーズで、演出にこだわった表彰式にも最適
  • クラウド保存でデバイスを問わず編集可能
  • チームでの同時編集にも対応し、フィードバックがしやすい

まとめ

表彰式のスライドは、情報をわかりやすく伝え、受賞者の功績を際立たせるための重要な役割を担っています。基本構成に沿って必要なスライドを揃え、読みやすさやデザインの統一性を意識すれば、初めて作成する場合でもクオリティの高い資料に仕上げられます。テンプレートやツールを活用しながら準備を進め、参加者全員の記憶に残る表彰式を実現しましょう。

 

ビジメシ編集部

この記事を書いた人

ビジメシ編集部

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