入社式の台本をパターン別に紹介!作成方法やポイントも解説
新年度のスタートを象徴する入社式は、企業にとっても新入社員にとっても大切な節目のイベントです。式の印象や進行のスムーズさは、その後の職場の印象の良さにもつながるため、事前準備が欠かせません。なかでも重要なのが、当日の流れやセリフ、動きを整理した台本づくりです。
式全体を進行する司会にはじまり、社長・代表取締役、新入社員代表、先輩社員代表など、それぞれの役割によって、押さえるべきポイントは異なります。
本記事では、入社式の台本を司会、社長・代表取締役、新入社員代表、先輩社員代表の4つのパターン別に、台本の作成方法やポイント、例文を解説します。
目次
入社式における台本とは

入社式は新年度を迎える企業にとって重要なセレモニーであり、滞りなく進行させるためには台本の準備が欠かせません。台本とは、式の流れや各担当者の動き、発言内容をまとめた当日の進行ガイドのようなものです。
とくに全体を取り仕切る司会は、開会から閉会までの流れに沿って「なにを、どのタイミングで、どう言うか」まで細かく整理した台本が必要になります。また、式中に挨拶を行う社長(代表取締役)、新入社員代表、先輩社員代表も、挨拶文そのものだけでなく、登壇のタイミングや話す際に意識するポイントなどを台本としてまとめておくと、当日の不安を大きく減らせます。
なお、入社式では作成した台本をそのまま持ち込んで進行するのが一般的です。新入社員代表や先輩社員代表も、簡単なメモ書き程度であれば持って挨拶することが多いですが、会社によって方針が異なることもあるため、あらかじめ会社側へ確認しておくと安心です。
入社式の台本の作成方法とポイント│司会

入社式の進行を担う司会は、式全体の流れを整え、プログラムがスムーズに進むよう場を管理する重要な役割です。会社の規模や運営方針によって内容は多少異なりますが、一般的には入社式で次のような進行を担当します。
- 開会の辞
- 社長または代表取締役の挨拶
- 辞令交付
- 新入社員代表の挨拶
- 祝辞
- 閉会の辞
これらのプログラムが円滑につながるよう、司会は事前に台本を作成して「なにを、どのタイミングで、どう言うか」を明確にしておく必要があります。
作成方法とポイント
司会の台本の作成方法とポイントは以下です。
◆タイムスケジュールを作る
台本を作成する前に、まずは式の全体像をつかむためのタイムスケジュールを用意します。各プログラムの所要時間を把握しておくことで、式が間延びしたり、逆に時間が足りなくなるといったトラブルを避けられます。
◆区切りを意識したセリフづくり
司会の台本では、短く・わかりやすく区切る表現を使うことで式全体がテンポよく進みます。
例として、「それでは続きまして……」「次のプログラムに移ります」といった区切りを示すセリフを用意することで、プログラム間がわかりやすく、メリハリを持った進行につながります。
◆前年度の司会担当者に確認する
入社式には企業ごとの慣習があることも多いものです。初めて司会を任された場合は、前年の司会担当者や総務担当者に流れを確認しておくと安心です。
前年の内容を参考にし、叩き台とすることで、慣習からそれることなく、台本の質を高めることができるでしょう。
◆登壇・降壇のタイミングを事前に共有する
挨拶者や新入社員が登壇するタイミングは、当日迷いやすいポイントです。登壇や降壇が遅れた場合でも司会がフォローできるよう、登壇や降壇をうながす言い回しも台本に記載しておきましょう。
例文
≪開会の辞≫
「一同、ご起立願います。
ただいまより、令和〇〇年度 株式会社○○ 入社式を執りおこないます。一同、礼」
「一同、着席」
≪新入社員入場≫
続きまして、新入社員の入場です。拍手でお迎えください」
(新入社員が全員並んだのを確認して)
「一同、着席」
≪社長(代表取締役)挨拶≫
「○○社長(代表取締役)より挨拶をいただきます。よろしくお願いいたします。」
「新入社員、起立」
(社長が登壇)
「新入社員、礼」
(社長の挨拶終了後。拍手をうながす)
「一同、礼。着席。ありがとうございました」
≪辞令交付≫
「辞令の交付に移ります。新入社員、起立」
(新入社員代表に交付するケースと、全員に個別交付するケースがある。全員に交付する場合は、順番に新入社員の名前を読み上げる)
(交付が終わったら)
「新入社員、着席」
≪新入社員代表挨拶≫
「次に、新入社員を代表して○○部配属○○○○さんより代表挨拶をお願いいたします」
(代表が登壇)
「新入社員、起立、礼」
(挨拶が終わったら)
「ありがとうございました。新入社員、着席」
≪祝辞(先輩社員代表)≫
「続いて、先輩社員を代表して平成○○年入社○○○○さんより歓迎の言葉を送ります。
代表の方、前へお願いいたします」
「新入社員、起立、礼。」
(歓迎の言葉が終わったら)
「ありがとうございました。新入社員、着席」
≪閉会の辞≫
「最後に、閉会の辞を申し上げます。皆さま、ご起立ください。」
「以上をもちまして、令和〇〇年度 株式会社○○ 入社式を閉会いたします」
「一同、礼」
入社式の台本の作成方法とポイント│社長・代表取締役

入社式における社長・代表取締役の挨拶は、企業としての姿勢や価値観を新入社員に伝える重要なパートです。単なる歓迎の言葉ではなく、「どんな組織で、どんな未来を一緒に目指すのか」を示す場でもあります。
台本を作成する際は、形式的な挨拶にならないよう、会社の理念や事業の方向性、そして社会人としての姿勢など、伝えるべきポイントを整理して盛り込むことが大切です。
作成方法とポイント
社長・代表取締役の台本の作成方法とポイントは以下です。
◆企業理念を盛り込む
社長挨拶の核となるのは企業理念です。新入社員にとって、自分がこれから働く会社がなにを大切にしているのかを改めて確認する機会であり、理念の背景や具体的な意味を、社長自らの言葉で伝えることで説得力が増します。
◆迎え入れる言葉をしっかり伝える
新入社員が最初に受け取る「会社からのメッセージ」であるため、「入社を心から歓迎している」ことが伝わる表現を入れましょう。形式的な文言だけではなく、自社らしさや今年の採用の特徴などを交え、温かみを出すことがポイントです。
◆社会人としての振る舞いや心構えを示す
学生から社会人への転換点となる場でもあるため、社会人として大切にしてほしい姿勢や考え方を言語化して伝えます。抽象的になりすぎないよう、「こういう場面ではこう行動してほしい」といった具体例を入れると理解につながります。
◆激励の言葉で締める
挨拶の締めは、これからの成長を期待する前向きなメッセージでまとめます。会社の未来と新入社員の成長が重なるようなビジョンを語ると、新入社員だけでなく、組織全体のモチベーションにつながるでしょう。プレッシャーを与えるのではなく、期待を込めることが重要です。
例文
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。数ある企業のなかから、私たちの会社を選んでいただいたことに、あらためて感謝を申し上げます。
私たちの会社は、「(企業理念)」 を大切にしながら事業を展開してきました。この理念には、創業当時から変わらず持ち続けてきた思いや、社会に対して果たすべき役割が込められています。皆さんには、日々の仕事を通じて、この理念を自分なりに解釈し、体現していってほしいと思います。
今日から、皆さんは社会人として新たな一歩を踏み出します。学生時代とは異なり、自ら考え、行動し、結果を出すことが求められます。時には壁にぶつかることもあるかもしれません。しかし、その経験こそが成長の糧になります。困ったときには、遠慮なく周囲を頼ってください。皆さんの挑戦を支える環境は、会社として必ず用意します。
そしてなにより、皆さんのこれからの活躍を心から期待しています。それぞれの持ち味を発揮し、仲間とともに学び、挑戦し、会社の未来を一緒につくっていきましょう。
本日はご入社、誠におめでとうございます。
入社式の台本の作成方法とポイント│新入社員代表

新入社員代表の挨拶は、入社式のなかでも新しい仲間を迎え、これから組織がまたひとつ新しくなっていくことを象徴するシーンです。
代表として選ばれるのは1〜2名であることが多く、会社から事前に依頼され、十分な準備期間が設けられるケースがほとんどです。
挨拶では、短く自己紹介を交えつつ、入社にあたっての抱負・意気込み・今後の目標などを自分の言葉で伝えることが求められます。しっかりと台本を作成し、落ち着いて挨拶できるよう準備を進めましょう。
作成方法とポイント
新入社員の台本の作成方法とポイントは以下です。
◆挨拶の構成をまとめる
新入社員代表の挨拶は、情報を詰め込みすぎず、端的で流れに沿った構成にしておくとよいでしょう。
以下のように流れをまとめておくと、台本を作りやすくなります。
【構成例】
- 導入:簡単な自己紹介や、支えてくれた人・会社への感謝を伝える
- 本論:入社の意気込み、今後取り組みたいことなど具体的に述べる
- 結び:最後にあらためて前向きな姿勢を示し、締めくくる
◆敬意を示す言葉を入れる
挨拶は、多くの先輩社員や会社の代表者の前で行われるため、聞き手への敬意を盛り込むことが大切です。
【例】
- 「お時間を割いて私たちの門出を見守ってくださる皆様に、心より御礼申し上げます」
- 「本日お集まりいただいた皆様に、温かく迎えていただいたことへの感謝を申し上げます」
◆謙虚な姿勢を大切にする
意欲や前向きな気持ちを伝えるのは重要ですが、表現によっては野心的に聞こえてしまうことがあり、かえって失礼にあたることもあります。
【例】
- 「必ず管理職になります」
- 「将来は社長を目指します」
このような表現は、謙虚さに欠け、不適切となるケースもあります。
「まずは与えられた仕事を着実にこなし、会社の成長に貢献できるよう努力します」といった、謙虚さと前向きさのバランスを意識するとよいでしょう。
例文
本日は、私たち新入社員のためにこのような入社式を開催していただき、誠にありがとうございます。
ただいまご紹介にあずかりました、〇〇部配属の□□(氏名)と申します。新入社員代表として挨拶させていただきます。
本日より、この会社の一員として新たな生活をスタートできることを、大変嬉しく思うとともに、身の引き締まる思いでおります。学生生活を通じて学んできたことを活かしつつ、社会人として必要な姿勢や考え方を一日も早く身に付けられるよう、努力してまいります。
入社にあたり、まずは目の前の仕事に真摯に向き合い、基本を確実に吸収していくことが私の第一歩だと考えています。分からないことや戸惑う場面も多くあるかと思いますが、周囲の皆様にご指導いただきながら、一歩ずつ成長していきたいと思います。
最後になりますが、このような機会をいただいたこと、そして温かく迎えてくださった皆様に心より感謝申し上げます。これから精一杯努力し、会社の発展に貢献できることを目指してまいります。
本日は誠にありがとうございました。
入社式の台本の作成方法とポイント│先輩社員代表

先輩社員の挨拶は、新入社員にとって「これから働く職場の雰囲気」を感じ取る機会ともいえます。
社長・代表取締役の挨拶とは異なり、より現場に近い視点から歓迎の気持ち・働くうえでの姿勢・安心感を伝えることが重要です。
日々の業務を経験している身近な存在として、前向きに励まし、社会人としての一歩を踏み出す新入社員を温かく迎え入れることが求められます。
作成方法とポイント
先輩社員の台本の作成方法とポイントは以下です。
◆ロールモデルを示す
先輩社員として、どのような姿勢で働いているのか、なにを大切にしているのかを言葉で示すと、新入社員はこれから働くうえでの目標を持ちやすくなるでしょう。
「困った時は相談しながら成長してほしい」「挑戦を歓迎する文化がある」など、期待されるスタンスをやさしく伝えるのがポイントです。
◆親しみやすさも盛り込む
社長・代表取締役の挨拶は厳粛なトーンになりがちですが、先輩社員は少し柔らかい言葉遣いでも問題ありません。
不安を抱えがちな新入社員に寄り添い、「私たちも最初は同じ気持ちでした」など、共感を含めることで場が和らぎます。
◆現場でのリアルな体験を織り交ぜる
自分の実体験を短く紹介するのもポイントのひとつです。
失敗から学んだこと、助けられたエピソード、チームの雰囲気など、現場のリアルな声が伝わると、新入社員はより親近感を覚えます。ネガティブな内容を避けつつ、前向きな学びを示すと良い印象を与えられます。
例文
本日は、新入社員の皆さんの晴れの日を迎えるにあたり、社員を代表して、○○部所属の○○より、ご挨拶申し上げます。
まずは、入社おめでとうございます。
今日から新しい環境での生活が始まり、期待と同時に不安を感じている方も多いかもしれません。私自身も入社当時は同じ気持ちでした。しかし、まわりの先輩方に支えてもらいながら一つひとつ学び、少しずつ自分の役割を果たせるようになりました。
皆さんもこれからさまざまな経験を積むなかで、壁にぶつかることがあると思います。そんな時は、どうか一人で抱え込まず、遠慮なく私たち先輩に頼ってください。新入社員の皆さんが安心して成長できるようサポートしていきたいと思っています。
この会社では、挑戦する姿勢を大切にする文化があります。失敗を恐れる必要はありません。新しい視点やアイデアを持つ皆さんの力が、会社にとって大きな刺激になります。ぜひ、新しい力を存分に発揮していただければと思います。
最後になりますが、皆さんがこれから仕事を通じて、多くの学びと喜びを得られることを、先輩社員一同心から願っています。一緒に働ける日を楽しみにしています。
本日は、本当におめでとうございます。
まとめ

入社式の台本づくりは、役割ごとに押さえるべきポイントが異なりますが、いずれも「相手に伝わる言葉で、必要なことを簡潔にまとめる」姿勢が大切です。
伝えたいことを欲張りすぎると、かえって印象がぼやけてしまいます。盛り込む内容は思い切って絞り、一番伝えたいメッセージを中心に据えることで、聞き手にとってもわかりやすい挨拶になります。
本記事でご紹介した例文はあくまで参考であり、そのまま使うのではなく、自社の文化や個性に合わせて調整することをおすすめします。
入社式は節目となる大事な行事であり、新たな始まりを迎える儀式ともいえます。その始まりであるからこそ、しっかりと台本を準備し、式を迎えることで組織全体が気持ちのよいスタートを切れるでしょう。
この記事を書いた人
ビジメシ編集部
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