内定式の台本作りのポイントを解説!役割別6パターンの例文も紹介
内定式は、企業が内定者に対して正式に内定を通知し、企業理解を深めてもらうための催しです。内定者にとっては「働く意思を固める場」といえます。内定式の後でも内定辞退は発生し得ることから、内定式の内容や進行は重要であり、内定式次第で内定者の企業理解やエンゲージメントも大きく左右されます。
内定式で安心感や期待感をしっかりと醸成するためにも事前に台本を作成し、準備を整えておくことが重要です。台本があることで、進行の抜け漏れを防ぎ、伝えたいメッセージを整理することができます。
本記事では、内定式における台本とはなにか、台本を作る際のポイント、「司会」、「社長(代表取締役)」、「上司・管理職」、「人事部・採用担当」、「先輩社員代表」、「懇親会での乾杯」の6つのパターン別に、内定式の台本の例文を紹介します。
目次
内定式における台本とは

内定式における台本とは、登壇者が話す内容から段取りまでを整理したものといえるでしょう。内定者に安心感や期待感を持ってもらうためには、当日の進行を円滑に進めることが欠かせず、台本作りは重要です。
とくに司会の台本では、挨拶文だけでなく、登壇のタイミングや所要時間、次の進行へのつなぎ方など、式の全体感を整理しておくことが重要です。それにより、当日も落ち着いて進行でき、内定式全体の質を高めることにつながります。
内定式の台本を作る際のポイント

内定式の台本を作る際のポイントを紹介します。
話す時間を意識し、簡潔にまとめる
内定式の挨拶は、長くなりすぎると後のスケジュールが押してしまうだけでなく、内定者の集中力も切れてしまいます。
登壇者ごとの持ち時間は5分〜10分程度を想定し、伝えたい内容を絞ることが大切です。
話の流れが伝わる構成を意識する
台本を作成する際は、話の順序も意識しましょう。
導入で挨拶をし、次に本題を伝え、最後にまとめや次のプログラムにつながる言葉で締めくくるなど、全体の流れが自然になる構成を意識すると、内容が伝わりやすくなります。
専門用語を避け、平易な表現を使う
内定者の多くは、まだ社会人としての経験が浅い段階にあります。業界用語や社内用語を使うと、内容が伝わりにくくなる可能性があります。
誰が聞いても理解できる、シンプルでわかりやすい言葉遣いを心がけることが重要です。
伝える内容を役割ごとに整理しておく
内定式では複数の登壇者がいるため、誰がどのような内容を伝えるのかを整理しておくことが重要です。
一例ですが、内定者への期待感を語るのは社長、現場の話は上司・先輩社員、安心感につながるメッセージは人事部・採用担当といったように役割を分けておくことで、内容の重複を防ぐことができます。
台本は「声に出して確認する」ことを前提に作る
台本を原稿として完成度高めようとすると、実際の内定式ではかえって不自然に聞こえてしまうことがあります。書き言葉として整った文章であっても、声に出して話すと長く感じたり、伝わりにくかったりするためです。
書き言葉は文章を読み返すことができますが、話し言葉は一度聞き逃すと戻れません。そのため、文章構造が複雑だったり、一文が長かったりすると、聞いている側は理解しづらいものです。
台本は読み上げるための原稿として仕上げるのではなく、事前に声に出して読み、違和感がないかを確かめることが大切です。声に出して確認することで、自然と文は簡潔になり、話す際の間や言い回しも整理されるでしょう。
内定式の台本のポイントと例文│司会

内定式における司会の台本は、各プログラムのつなぎ役として、今なにをするか、次になにが行われるのかをかりやすく伝えることが求められます。
そのため、司会の台本には、挨拶文だけでなく、登壇者の呼び込み方や進行の区切り、間の取り方なども含めて整理しておくことが大切です。また、登壇者の話す時間は決まっており、懇親会も後に控えていることも多いため、時間が押さないようにタイムスケジュールを管理することも重要です。
例文
司会の台本における挨拶の例文を紹介します。
開会の挨拶
本日はご多忙のところ、株式会社○○、内定式にお集まりいただき、誠にありがとうございます。
ただいまより、株式会社○○、内定式を開会いたします。
本日の司会を務めます、人事部の○○と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
社長・役員挨拶
はじめに、当社代表取締役社長の○○より、ご挨拶を申し上げます。
よろしくお願いいたします。
(挨拶終了後)
○○社長、ありがとうございました。
役員・社員紹介
続きまして、本日出席しております役員ならびに社員をご紹介いたします。
お名前をお呼びしますので、その場で一礼をお願いいたします。
(紹介後)
以上が、本日出席している役員・社員でございます。
内定証書授与
これより、内定証書授与を行います。
お名前をお呼びしますので、前方までお進みください。
(授与終了後)
以上、○○名をもちまして、本年度の内定者といたします。
上司・管理職からの挨拶
皆様が配属予定となる部署の上司・管理職を代表して、○○よりご挨拶を申し上げます。
よろしくお願いいたします。
(挨拶終了後)
ありがとうございました。
内定者自己紹介
続きまして、内定者の皆様より、簡単に自己紹介をしていただきます。
お名前と、ひとこと抱負をお願いいたします。
(全員の挨拶終了後)
皆様、ありがとうございました。
先輩社員スピーチ
先輩社員を代表して、入社○年目社員の○○よりお話をいただきます。
よろしくお願いいたします。
(スピーチ終了後)
ありがとうございました。
人事部・採用担当からの挨拶
続きまして、人事部・採用担当より、入社までの流れについてご案内をいたします。
人事部の○○、よろしくお願いいたします。
閉会の挨拶
以上をもちまして、本日の内定式のプログラムはすべて終了となります。
最後に、閉会のご挨拶を申し上げます。
これから皆さまと一緒に働ける日を、社員一同心より楽しみにしております。
本日は誠にありがとうございました。
記念撮影
このあと、記念撮影をおこないます。
皆様は前方へとお集まりください。
懇親会
続きまして、懇親会を開始いたします。
準備が整うまで、今しばらくお待ちください。
なお、懇親会のはじめに、乾杯のご挨拶を予定しております。
皆さま、お飲み物をお持ちになってお集まりください。
内定式の台本のポイントと例文│社長・代表取締役

内定式における社長・代表取締役の挨拶は、企業のトップとして内定者を正式に迎え入れる意思を示す、重要なプログラムのひとつです。内定者にとっても、会社に入社する意味、どのような想いで迎えられているのかを知る機会となります。
社長の台本では、企業理念や将来の展望を語るだけでなく、数ある選択肢のなかから自社を選んでくれたことへの感謝を伝えることや、仲間として迎え入れる姿勢が伝わる内容にすることが、内定者の安心感やエンゲージメントの向上につながります。
また、社長の挨拶は長くなりすぎないこともポイントです。伝えたいテーマを整理し、「感謝」「期待」「会社としての想い」など、軸を絞って構成するとよいでしょう。
例文
本日は、株式会社○○の内定式にご出席いただき、誠にありがとうございます。
代表取締役社長の○○でございます。
まずは、数ある企業のなかから当社を選んでいただいたことに、心より感謝申し上げます。皆さん一人ひとりが、さまざまな選択肢のなかで真剣に進路を考えたうえで当社を選んでくださったことを、私たちは大変うれしく思っています。
当社は「○○」という理念のもと、○○を大切にしながら事業を展開してきました。これから社会に出る皆さんには、不安や戸惑いを感じる場面もあるかもしれませんが、失敗を恐れず挑戦できる環境を用意し、社員一人ひとりの成長を支えていきたいと考えています。
皆さんは、これから当社の未来をつくっていく大切な仲間です。今日の内定式が、皆さんにとって「この会社で頑張っていこう」と前向きな気持ちを持つきっかけになれば幸いです。
入社の日を、社員一同、心から楽しみにしています。
本日は誠におめでとうございます。
内定式の台本のポイントと例文│上司・管理職

内定式における上司・管理職の挨拶は、社長・代表取締役のメッセージを受けて、現場の立場から内定者を迎え入れる役割を担います。経営方針や理念を改めて語る場というよりも、入社後にどのような環境で、どのような人たちと働くのかを具体的にイメージしてもらうことが重要です。
上司・管理職の台本では、会社全体の話や制度説明に踏み込みすぎず、現場として大切にしている考え方や、内定者とどのように関わっていくのか「現場目線でのメッセージ」を中心に構成するとよいでしょう。
例文
皆さん、改めまして内定おめでとうございます。
○○部、部長の○○と申します。
本日は、現場の立場からひと言お話しさせていただきます。
私たちの部署では、日々チームで協力しながら業務に取り組んでおり、わからないことや困ったことがあれば、周囲に相談しやすい環境づくりを大切にしています。
入社後は、仕事の進め方や社会人としての基本的な部分も含め、少しずつ慣れていけるようサポートしていきます。最初から完璧を求めることはありませんので、失敗を恐れず、さまざまなことに挑戦してほしいと思います。
皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。
入社までの期間も、わからないことがあれば遠慮なく人事や私たちに相談してください。
内定式の台本のポイントと例文│先輩社員代表

先輩社員代表の挨拶では、入社後の日々や、どのように業務をこなしていくのかを具体的にイメージしてもらう役割を担います。
先輩社員代表の台本では、入社当初の戸惑いや失敗、そこから学んだことなどを交えながら、等身大の言葉で語ることがポイントです。また、「一緒に働く先輩としてのメッセージ」に焦点を当てると、内定者の不安を和らげ、親近感を持ってもらいやすくなります。
例文
皆さん、はじめまして。
○○部の○○と申します。入社して○年目になります。
今日は、少し先に入社した先輩の立場から、ひと言お話しさせていただきます。私自身、入社したばかりの頃はわからないことだらけで、失敗もたくさんしましたが、そのたびに周囲の先輩や上司に助けてもらいながら、少しずつ仕事に慣れていきました。
この会社には、困ったときに相談できる人が身近にいます。最初から完璧にできる人はいませんので、わからないことは遠慮せずに聞いてほしいと思います。
入社までの期間や、入社後も、不安に感じることがあれば気軽に声をかけてください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。
内定式の台本のポイントと例文│人事部・採用担当

内定式における人事部・採用担当の挨拶は、式典全体を締めくくりつつ、内定者と入社までの期間をつなぐ役割を担います。司会進行の延長として位置づけられることも多く、実務的な話題へ切り替えることも求められます。
人事部・採用担当の台本では、今後の流れをわかりやすく整理し、内定者の不安を解消することがポイントです。入社までのスケジュールや提出書類、研修・内定者フォローの案内などを伝え、内定者が次になにをすればよいのか迷わなくするのが目的といえます。
また、「これからもサポートしていく」という姿勢を伝えることで、内定者に安心感を持ってもらうことにつながります。
例文
改めまして、本日は内定式にご参加いただき、ありがとうございます。
人事部・採用担当の○○と申します。
ここからは、入社までの流れについて簡単にご説明いたします。
まず、今後のスケジュールですが、○月頃に内定者研修を予定しており、詳細は改めてメールにてご案内いたします。また、本日お渡ししている書類のうち、○○については、○月○日までにご提出をお願いいたします。
入社までの期間中、わからないことや不安に感じることがあれば、どんなことでも人事部までご連絡ください。皆さんが安心して入社の日を迎えられるよう、私たち人事部が引き続きサポートしていきます。
本日はこのあと懇親会も予定しておりますので、社員と気軽に交流しながら、職場の雰囲気を感じていただければと思います。
入社までの期間も、どうぞよろしくお願いいたします。
内定式の台本のポイントと例文│懇親会での乾杯

内定式後の懇親会における乾杯の挨拶は、式典の緊張感を解放し、内定者と社員の距離を一気に縮める役割を担います。司会の進行から自然につながる形で、堅すぎず、かといって内定式の余韻を損なわないバランスが求められます。
乾杯の挨拶の台本では、内定式を無事に終えたことへの区切りを示しつつ、「これから交流を楽しんでほしい」「気軽に話してほしい」といった場づくりのメッセージを添えることで、内定者が懇親会に馴染みやすくなります。長すぎず、前向きで和やかな雰囲気づくりに重きを置いて構成しましょう。
例文
皆さん、改めまして内定おめでとうございます。
ただいまご紹介にあずかりました、○○の○○でございます。
本日は内定式という節目を迎え、このあと懇親会の時間となります。
ぜひこの場では、部署や役職にとらわれず、気軽に交流を楽しんでいただければと思います。社員一同、皆さんとお話しできることを楽しみにしています。
それでは、これからの皆さんの新しいスタートと、本日の出会いに乾杯したいと思います。
ご唱和をお願いいたします。
乾杯。
まとめ

内定式は、企業と内定者が正式に関係を結び、入社に向けた第一歩を踏み出す大切な場です。その印象は、式の進行や登壇者の言葉によって大きく左右されるため、事前に台本を作成し、準備を整えておくことが重要です。
内定式の台本づくりでは、「誰が・なにを・どのように伝えるのか」という役割を意識にすることが重要です。
司会は全体の流れを整え、社長・代表取締役は企業としての想いや期待を示し、上司・管理職は現場の視点から内定者を迎え入れます。
先輩社員代表は身近な立場から働くイメージを伝え、人事部・採用担当は入社までの流れを具体的に案内し、乾杯の挨拶は懇親会への切り替え役として場の雰囲気を作り上げます。
内定式は一度きりの行事だからこそ、丁寧な準備がその後の関係づくりにつながります。それにより内定者の入社までの不安を軽減し、「この会社で働きたい」という気持ちを強くする効果も期待できます。
本記事で紹介したポイントや例文を参考に、自社に合った内定式の台本を作成し、内定者にとって印象に残る式を実施しましょう。
この記事を書いた人
IKUSA編集部

