【社内・社外向け】 オンラインイベントの企画案5選と成功させるポイント
マーケティング活動としての社外向けセミナー、従業員同士の結束を深めるための社内イベントなど、企業がオンラインイベントを活用する場面は多々あります。
オンラインイベントはコスト削減や参加者の増大、コミュニケーション活性化などの効果を期待でき、うまくいけば企業に大きなメリットをもたらします。
今回はオンラインイベントを実施するメリットや企画案、企画時のポイントを紹介します。本記事を読めば、参加者に満足してもらえるオンラインイベントの企画方法がわかるでしょう。
オンラインイベントを実施するメリット
企業がオンラインイベントを実施する代表的なメリットには、次が挙げられます。
- オフラインイベントと比較してコストを削減しやすい
- 離れた場所からも参加できる
- 社内のコミュニケーション活性化に役立つ
- リアルタイムで参加者からの反応を確認できる
- 手軽に開催できる
それぞれのメリットについて、理由や具体例を中心に解説します。
オフラインイベントと比較してコストを削減しやすい
オンラインイベントは会場費や交通費、宿泊費が発生しないため、コストを削減しやすいです。景品の購入や機材の調達をはじめ、浮いたお金をイベントの充実度を高めることに投資できます。
ただし撮影スタジオを準備するか、機材は何が必要かなど、どこまで求めるかによって費用感は異なってきます。
離れた場所からも参加できる
Web会議ツールを使えば、日本中にとどまらず国境の垣根を越えて、オンラインイベントに参加可能です。開催地との距離や交通手段の制約がなくなるオンラインイベントなら、オフラインイベントよりも高い参加率を狙えます。
たとえば海外出張中の社員や育休・産休中の社員とも繋がれるため、お世話になった人と久しぶりに再会する場も得られます。
社内のコミュニケーション活性化に役立つ
ゲームや参加者同士のディスカッションが求められるイベントを実施することで、社内コミュニケーションの活発化が期待できます。
リモートワークに移行した企業が多い一方で、社員同士のコミュニケーション不足に陥るところも多いとされています。オンラインイベントによって久しぶりに同僚としっかりコミュニケーションがとれれば、モチベーションやエンゲージメントが高くなるかもしれません。
リアルタイムで参加者からの反応を確認できる
Web会議システムのチャットやアンケート機能を活用すれば、イベントに対する参加者の反応をその場で確認できます。
大勢が集うなかで発言しなければならないオフラインイベントと比べ、文字によるコミュニケーションが可能なオンラインイベントは、意見を伝えることに対するハードルが低いといえます。
リアルタイムでコミュニケーションがとれるため、参加者からの意見や感想を即座にイベントに反映させられます。たとえばスライドが見にくくないか質問を投げかけ、必要に応じて大きさを変更するといった柔軟な対応が可能です。
手軽に開催できる
オンラインイベントは会場の準備や人数分の資料を印刷する手間などが生じないため、主催者の負担を抑えて開催できます。ZoomやMicrosoft Teamsなどの動画配信ツールを準備するだけで、さまざまな企画の実現が可能になります。
イベント参加者の増加を期待できる
オンラインイベントは好きな場所から参加でき、天気や交通機関の影響も受けないため、参加者が増加することが期待できます。参加のハードルが低くなると同時に、申し込みへのハードルも低くなるでしょう。
オフラインイベントのように会場のキャパシティを考慮して参加人数に上限を設ける必要がなく、参加希望者を全員イベントへ招待しやすいのもメリットです。
オンラインイベントの企画案5選
参加者に満足してもらえるオンラインイベントを開催するには、しっかりと企画を練ることが重要です。おもしろい企画を立案できれば、興味を持った方からの申し込みが増え、参加者の増加に繋がります。
ここでは「おもしろいネタが浮かばない」とお悩みの人に向けて、盛り上がりを期待できるおすすめの企画案を5つ紹介します。
1.世界旅行inオンライン
海外出張中の社員に協力してもらい、現地の動画や写真を画面に映すことで世界旅行気分を味わおうというイベントです。
昨今は気軽に海外へ渡航できなくなっており、「海外旅行がしたい」という人々の欲求は高まっているでしょう。
画面を通してとはいえ、世界の観光地の映像を拝めれば、その欲求が満たされてスッキリするかもしれません。海外に事業所を持っていない企業は、世界中の観光地やグルメの画像を組み合わせて、どの国か当てるクイズを出してもいいでしょう。
2.オンライン社内総会
全社員が一堂に会する社内総会は、3密を避けられないため、オンラインで実施する企業が増えています。社長や役員たちと顔を合わせる社内総会は緊張すると感じる社員も少なくありません。
実際にオンライン社内総会に参加した人からは、「自宅で気軽に参加でき自由度が高かった」と満足の声が挙がっています。
3.オンライン利き酒会
オンライン利き酒会ではイベント申し込み時にお酒のセットも購入して、当日は自宅に届いた日本酒やワインを堪能できるのが特徴です。イベントによっては、酒造見学ツアーや酒の肴となるレシピの紹介など関連コンテンツも充実しています。
利き酒の正解者には景品やプレゼントを贈呈すると、さらに盛り上がるでしょう。季節感や特別感を得られるイベントを企画したい方におすすめです。
4.リモリンピック
リモリンピックは、本格的なシステムを使って楽しめるオンライン運動会です。家にあるものでしりとりをする「ものしりとリレー」やマップを使って捜査を行う「サイバー警察」など、ユニークな種目が目白押し。年齢や性別に関係なく、コミュニケーションを取りながら誰でも楽しく参加できます。
5.リモBako
リモBakoはオンラインイベント用プラットフォームRemoと、オンライン謎解きゲームリモ謎を掛け合わせた新しい形のイベントです。
参加者はオンライン上に形成されたパーティー空間に入り込み、会場内に設置された時限爆弾を解除するために、チームで協力して隠された謎を解いていきます。
オフラインイベントのように会場内を自由に動き回れるため、実際にその場にいると錯覚する不思議な感覚を得られるでしょう。今まで体験したことがないユニークなイベントを企画したいなら、リモBakoが適しています。
リモBakoの詳細はこちらオンラインイベントを企画する際のポイント
オンラインイベントの企画に当たり、意識すべきポイントを解説します。
- 目的を達成できたかどうか判断する指標としてKPIを設定する
- できる限り具体的なターゲット像を設定する
- ライブ配信にこだわらない
- 参加者とコミュニケーションが生まれるコンテンツを企画する
- 画質や音声の質にこだわる
- 必ず事前にリハーサルを実施する
- スライドの文字は見やすい大きさを心がける
- 役割分担や当日の体制を決めておく
- 集客の際はターゲットを意識した方法を設定する
- 参加者が途中で飽きないように工夫する
ポイントの数が多いと感じるかもしれませんが、どれも重要な事柄であるため、すべて注意するよう意識しましょう。
一つずつ詳しく解説していきます。
目的を達成できたかどうか判断する指標としてKPIを設定する
オンラインイベントの企画に先立ち、ゴールや目的を設定する必要があります。たとえば「参加者をリード顧客に育てる」「イベントに満足してもらい、企業のイメージ向上を図る」などが挙げられます。
ゴールや目的を達成できたかどうか判断する指標として、KPIも設定しましょう。オンラインイベントのKPIとして考えられるのは、申し込みや参加者の人数、質問の数、満足度などです。
イベント後にアンケートを実施することで、全員の意見を一気に吸い上げられます。
できる限り具体的なターゲット像を設定する
年齢や性別、居住地、職種、役職などオンラインイベントが誰に向けたものなのか、具体的なターゲット像の設定が必要です。ターゲットを絞ることで、参加者を惹きつける満足度が高いイベントを実現しやすくなります。
ターゲットの設定や捉え方は、オフラインイベントの場合と大差ありませんが、参加環境が大きく異なることに注意が必要です。オフラインイベントでは会場に出向き、イベントの終了までその場にいることが前提です。
一方のオンラインイベントは好きな場所から参加でき、視聴方法もライブ配信だけでなく、オンデマンド配信も考えられます。全国から参加者が集まる可能性や、リアルタイムで配信を見られない人がいることも含めて、ターゲットを設定しましょう。
またオンラインイベントに参加している場所まで具体化できると好ましいです。通勤中や自宅からなど参加場所によって視聴環境に違いが生じるためです。
たとえば自宅からアクセスしている場合、日中は仕事で忙しく、イベントの参加が難しいかもしれません。また育児や介護の必要があるため、長時間にわたって参加できないことも考えられます。
通勤中の方をターゲットに想定している場合も、多くの人はスマホで閲覧するため、画面を長時間見ていると疲れてしまうでしょう。時間の短縮化を図ったり、音声コンテンツも用意したりするなど臨機応変な対応が求められます。
ライブ配信にこだわらない
オンラインイベントはライブ配信で行うイメージを持つ方もいるかもしれません。しかしライブ配信は配信日時が指定されており、その時間を逃すと参加できないのが大きなデメリットです。
収録した動画を提供するオンデマンド配信やアーカイブを可能にすれば、参加者は見たいときに視聴できます。また自社サイト内に埋め込んだり、お客様への営業ツールに使ったり、作成した動画は資産としても利用可能です。
ライブ配信は突発的なトラブルが生じるリスクもあるため、ライブ配信にこだわりすぎず、オンデマンド配信も含めて配信方法を検討するといいでしょう。
参加者とコミュニケーションが生まれるコンテンツを企画する
ライブ形式で視聴者と近い距離でコミュニケーションを取れる可能性があるのが、オンラインイベントの魅力でもあります。
イベントに参加したときにチャットであいさつをしてもらったり、質問を受け付けリアルタイムで回答できるようにしたりすると参加者のエンゲージメントを高められるでしょう。
またオンデマンド配信でも指定日時に動画を配信する際にチャットツールを盛り込めば、リアルタイムで質問に回答することが可能です。
画質や音声の質にこだわる
ボタン一つで退席が可能なオンラインイベントの場合、音声が途切れたり画質が悪かったりすると、即離脱に繋がります。ことさら音声は重要だとされ、よく聞こえない時点で視聴意欲が削がれるリスクもあります。
カメラやマイクはできればパソコンに内蔵されているものを使うのではなく、高品質な外付けモデルを購入しましょう。ノイズキャンセリング機能つきのマイクに切り替えるだけでも、イベントのクオリティが向上することが期待できます。
必ず事前にリハーサルを実施する
オンラインイベントでは接続の不具合をはじめ、トラブルが起きやすいため、事前リハーサルの実施は欠かせません。リハーサルの際は本番で使う機器やネットワークと同じものを使用しましょう。
参加者からの映り方を確認するために、協力者にアクセスしてもらい、ストレスなく動画が閲覧できるかチェックしましょう。参加者の視聴環境を想定して、Wi-Fiやスマホのテザリングでも問題ないか確認しておけば、より安心して本番に臨めるでしょう。
スライドの文字は見やすい大きさを心がける
スライドの作成時はちょうどいい大きさだと思っていても、画面に映したときに小さく見えてしまうことがあります。スライドはパソコンで作成する場合が多いため、スマホで閲覧したときに見え方が異なるのです。
スマホでも全画面表示なら大きく映りますが、通信環境は人それぞれなので、すべての参加者がそうしてくれるとは限りません。特にオフラインの場で使用しているスライドをオフラインイベントにも用いる場合は注意が必要です。
参加者がスマホで見ても見やすい文字の大きさや太さになっているか、いま一度確認の機会を設けましょう。また文字数が多いと画面上に文字がぎちぎちになり、見にくい場合があります。スライドには最低限の内容だけ記載し、文字数の削減に努めましょう。
役割分担や当日の体制を決めておく
事前リハーサルを実施しても、当日に想定外のトラブルが発生することは十分に考えられます。トラブルに備える意味でも、当日の役割分担を明確に定めたマニュアルを作成しておくことをおすすめします。
一人で司会進行から参加者の対応までこなすのは、かんたんなことではありません。役割ごとに複数人で分担することで、円滑な運営が可能になります。セキュリティにも気を遣い、参加を許可した人以外入室できないようにパスワードを設定することも忘れないようにしましょう。
集客の際はターゲットを意識した方法を選択する
参加者を増やすためには、ターゲットに合わせた集客方法を選択することが大切です。社内向けのイベントであれば社内報や社内メール、社外向けにはSNSや企業ホームページ、デジタル広告などが挙げられます。
イベントのターゲット設定時に、デジタルに精通しているのか、どのSNSを頻繁に使うのかといった部分まで絞り込めれば、どの集客方法が適切か判断できるでしょう。
集客方法によって費用感が異なることに注意が必要です。デジタル広告の施策を講じる場合、数十万円の費用が相場ですが、SNSならばお金をかけない宣伝が可能です。
参加者が途中で飽きないように工夫する
離脱されてしまうおそれもあるオンラインイベントでは、参加者が途中で飽きないように工夫を施す必要があります。
- プレゼンテーションでは大袈裟に話す
- チャットやアンケートを活用する
- 待機中の画面にイメージキャラクターの画像を載せる
手振りや身振りで表現できないオンラインイベントでは、通常以上に感情を言葉に乗せる必要があります。説明が淡々としていると、イベント自体も抑揚がなく退屈なものに感じられるおそれがあります。
参加者は画面から多くの情報を得るため、イベント開始前の待機画面や休憩中の画面でも飽きさせない工夫が求められます。
まとめ
オンラインイベントはコスト面、集客面、社内コミュニケーションの活性化など企業にとってメリットが大きい活動です。
オンラインイベント特有の注意すべき事項は多いですが、最初の一歩はイベントのゴールや目的を決めることです。それからKPIの設定や企画の内容など、徐々に詳細を詰めていきます。
オンラインイベントを成功させるにはしっかりとした準備が必要なので、できる限り早い時期から動き出しましょう。
この記事を書いた人
しゅんぺい@ライター